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開示」を行うエクササイズを配列しました。

表1実施エクササイズ一覧

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?F事前調査・事後調査で用いた質問紙の内容:
『自尊感情4)』
この自尊感情は、自分白身のことを「これでよい」と考える程度を表わすもので、自己肯定感とも呼べるものです。
『学級適応感』
日本文化科学社の改訂版「学級適応診断検査5)」の短縮版で、「学校への関心」「級友との関係」「学習への意欲」「教師への態度」の4つの内容で構成されています
『社会的スキル6)』
社会的スキルというのは、「対人関係を円滑にすすめる具体的行動」と定義されているものです。特に、友だちとの人間関係づくりを促進するための行動と考えられている「思いやり行動」や「コミュニケーション技能」などが含まれています。
『学級雰囲気』
この学級雰囲気というのは生徒が自分の学級の雰囲気をどのように感じているかをあらわすもので、その生徒自身と所属している学級集団との関係(特に生徒同士の人間関係)を示す重要な指標になります。
(3)結果および考察(生徒・学級の変容)
<SGCの効果の検討(生徒の意識の変容)>
図−1に、前述した質問紙のそれぞれの内容ごとの、エクササイズ実施学級と比較対照学級の、事前調査と事後調査の「変化量」の平均値のグラフを示してあります。
グラフから明らかなように、どの内容においても「変化量」は、エクササイズを実施した学級の方が他の学級よりも大きかったのです。(統計的に検討しても、有意な差がありました。)
この実践では、SGEが、中学生の『自尊感情』、『学級適応感』(特にその中の「学校へσ)関心」と「級友との関係」)、『学級雰囲気』、そして『社会的スキル』の改善・向上に効果があることが明らかになりました。
また、分析の結果、SGEによる効果は、もともと『学級適応感』『学級雰囲気』『社会的スキル』が高いと感じている生徒よりも、低いと感じている生徒の方により大きいことも明らかになりました。
つまり、SGEの継続的な実践は、学級集団や友人関係において何らかの「不適応感」をもっている生徒に対し、ポジティブな効果・影響を及ぼすことが示唆されました。(詳

 

 

 

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